スポーツは「する」「みる」「ささえる」でいい

コロナウイルス

現在2月17日17時です。

森喜朗会長の辞任から1週間が経とうとしていますが、後任はまだ決まっていないようです。

引き続き私のところにも、取材依頼の電話がかかってきたりします。

なので、先に言っておきますが、誰になって欲しいとか誰はイヤだとかそういう思いはありません。・・・というか、私は、候補者の人となりも職責も全然知らないので、そんなことを申し上げられる立場にありません。

それにしても、オリンピックとはどこまで巨大なイベントなんでしょう!

いつからこれほどまでに(お金と利権が)巨大化してしまったのでしょう!

本来スポーツは「する(選手)」「みる(観客)」「ささえる(ボランティア)」人たちで十分成り立つものだと思います。

スポーツはやって楽しく、見て面白く、その場の空気を共有するだけでワクワクし、湧き出るアドレナリンでつい声を出したくなり、笑顔が弾けてしまうものです。

スポーツは、人の心を動かし、社会を元気にします。

それは、地域の育成会であっても、中高の部活動であっても同じです。地区大会の1勝のために必死に闘う子どもたちの姿に、親たちは一喜一憂し、感動します。

もちろん、競技レベルが上がればより美しく、だからこそより多くの人の心を同時に感動させることができますが、スポーツの本質的な魅力は、変わらないと思います。

しかし、私が昨今関わっているビッグスポーツイベントは、その「する」「みる」「ささえる」を効率化するためのビジネス部分が大きくなり過ぎている気がしてなりません。

その典型が「スポンサー」至上主義ではないでしょうか。

私は、東京2020オリンピック・パラリンピックのボランティア研修で講師役をさせていただきましたが、そこで何度も「アンブッシュ」という言葉を耳にしました。

アンブッシュとは、「待ち伏せ」という意味の言葉ですが、アンブッシュ・マーケティングとなると「便乗商法」という意味になるようです。他社が公認スポンサーになっているイベントなどで自社製品を便乗して宣伝する商法のことだそうです。

例えば、東京2020の研修会に、講師である私が(公式スポンサーでない)プーマのロゴ入りシューズで行ったりすると「アンブッシュですよ〜」と注意されることになります。アシックスのシューズで行くのが正解です。

逆に言えば、そこまでスポンサー様には忖度が求められるということです。

もっと言えば、スポンサー以外の(私たちのような)法人が「東京オリンピック」という言葉を使うことすら、権利侵害になりかねません。便乗商法に該当してしまうわけです。(税金は払っているんですけどね〜)

ああ、そこまで来たか。

「オリンピックが日本に来るなら、それが復興五輪であるなら、私たちに何かできることがあるかもしれない!」そんな私たちのドキドキワクワク、そしてそれに端を発する企画は、まさに東京五輪という世界的イベントへの「便乗」であり、認められるものではなかったようです。

オリンピックの理念は、文化や国籍を超え、一人一人の人間を(差異を含めて)認め、リスペクトすることで、平和な世界を作ろうというものです。

女性差別問題もここに引っ掛かかり大問題となっているわけですが、

スポンサー至上主義も、私には違和感しかありません。1人の人間の意思は皆同等の価値を持ち、誰も侵害できないもののはずです。その人が靴を選ぶ自由をなぜそんなに堂々と奪えるのでしょう?(いや、別にそこまで靴にこだわりがあるわけではないですよ!汗)

本当に様々なことが起こっている東京2020ですが、これが本来のスポーツの価値、オリンピックの理念というものに立ち返る機会となればよいと強く思います。

一方、無償のボランティアには何の権利も忖度もありません。

スポーツに関わりたい、スポーツを支えたいというシンプルな動機の、多様な人たちはそれを求めてもいないでしょう。

でも、だからこそ、上に立つ人はきちんとその思いを知ろうとして欲しいと思います。

福島でボランティアの面談を担当させていただいた時、本当に多くの人から「このボランティア活動を通じて、世界の皆様に、福島への支援のお礼を伝えたい。」という言葉を聞きました。

ボランティアは、スポーツ好きな普通の人が、オリンピックに直接関われる唯一の窓口です。その数は選手や有償スタッフ数をはるかに超える11万人です。オリパラ運営のものすごく大きな力です。

せめて、スポンサーに対する100分の1でもいいから、ボランティア一人一人にも思いを馳せて欲しいです。

スポーツは「する」「みる」「ささえる」で成り立ちます。

新しい会長には、その基本的な部分をぜひ大事にして欲しいと思います。

そういう大会はきっと世界中全ての人の心に残る素晴らしい大会になるはずです。(どうしても開催して欲しいという意味ではありません!笑)

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