新型コロナウイルスによる様々な問題が続いています。
極めて個人的な視点になりますが、これに関わることを何回か書きたいと思っています。
ここ2日ほど「新型コロナウイルス感染予防にBCG接種が効く」というちょっと大胆にも思える話がネットに出ています。
BCGの接種状況が低い国で感染爆発が起きているとか、隣り合った国でも差がある場合(例えばスペインとポルトガル、イランとイラクなど)も、BCG接種の有無あるいはBCGの種類の差があるといったことが書かれています。
特にドイツは旧西ドイツと旧東ドイツで顕著な差が表れており、それもかつて行われていたBCG接種の種類の差によるのでは?ということです。
まあ、その真偽は全く私にはわかりませんし、やや乱暴な感じもしなくもないのですが、
地理という教科を長年教えている身としてすごく気になったのがこの地図です。

これはドイツの新型コロナウイルス感染率の地図だそうです。
これをパッと見て、どこが一番感染率が高いと思うでしょうか?
私は、中段右(下)の赤いところが一番だと思ってしまったのです。
実はここは「ザクセン州」というところで、娘が高校時代留学していたドレスデンが含まれています。昨年はホストファミリーが日本にも遊びに来てくれたので、私たちにとってもまるで「ドイツの故郷」のような場所なのです。
「え~?ザクセン、ひどいんだね」
私はとっさにそう思ってしまいました。
しかし、凡例をよく見ると、そうではないのです。

赤で表記されているザクセンよりも、ブドウ色っぽい西ドイツおよびベルリンの方が感染率が高いのです。
地理の授業の最後には、いつも「統計を地図に落とす」という実習をやります。
数字をどこで切るか、色をどうするか、で見る人の印象を何とでも操作できる、ということを実体験してもらっています。
残念ながら今年度は最後の3週間の授業がなくなってしまったので、これをやることはできませんでしたが。
BCG接種の効果についてはわかりませんが、こんな地図を見て、授業が普通にある日々を懐かしく思ったりしました。
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